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"ココロ・カラダに、おいしい毎日"
2019年6月2日(日)
場所:滋賀県日野町
滋賀県日野町にて小麦の原種にあたる独名ディンケル、英名スペルト、仏名グランド・エポトールを中心に 、栽培から石臼挽製粉まで行っている農業家の廣瀬さん。
2007年に日本国内では栽培するのが難しいと言われていたディンケル小麦の栽培に成功され、近年はライ麦、デュラム小麦の栽培もされ、新たなものへ果敢にチャレンジする情熱は、年々増されています。
今年、デュラム小麦用のロール製粉機も導入されました。
ママパンでは、2017年の新麦コレクションの新麦解禁時からお付き合いをさせていただいております。
【大地堂】廣瀬敬一郎さんが主催するイベント「麦畑でピクニック」に参加してきました。
■開会のあいさつをされる廣瀬さん。
参加した前日まで、滋賀県は約30℃ほどの夏日が続いていましたが、当日は約20℃とすごしやすい気温の中での開催でした。
ピクニックは決まりごとが無く、小麦を中心にゆっくりと流れる時間を楽しむイベントでした。
廣瀬さんにお話を伺う人や、
当日ご一緒になった方同士で集まって話をしたり、麦畑の写真を撮影されたり、ワインが振舞われたので電車で来られている方はワイン片手に、各々好きに過ごす。
そんな1日でした。
私は、廣瀬さんとタッグを組まれている龍谷大学の丹野先生にディンケル小麦などの育種の方法から交配など遺伝子的なちょっと難しいお話などを伺いました。
生産者(廣瀬さん)と研究者(丹野先生)のお二人が歩んできた道は全然違うのに、ある時をきっかけにディンケル小麦で繋がる。
そして、今がある。
お二人の存在が無ければ、いま日本で栽培されているディンケル小麦が存在しなかったと言っても過言ではありません。
AM11:00スタートと言うこともあり、少しお腹がすいてきた私たちに素敵なランチを出して下さいました。
東大阪にある「Stones Bakery/ストーンズベーカリー」さんのディンケル小麦のパンに、滋賀県にある古株牧場さんのラクレットチーズを溶かしてパンに乗せていただく。
パンとチーズの相性はもちろん、噛み締めるごとにあふれ出すディンケル小麦の香ばしい風味。
これ以上何も足さなくても良いぐらい美味しかったです。
廣瀬さんが栽培し、粗く挽いたデュラム小麦を使った、野村シェフの振舞う初公開のクスクス風の一皿。
とてもやさしい味で、これぞ素材の力。
プチプチした食感で噛めば噛むほど旨味がしっかりと出てくる。
何杯でも食べられる美味しさです!
窯の上に載っている土鍋は、廣瀬さんの奥様で陶芸家の美穂さんの作品です。
「高級な小麦を贅沢に使ってるからね(笑)」と終始笑顔の野村シェフ。
作っていただいたのは、ディンケル小麦のタルトフランベ。
この日は石窯を蓄熱させるための薪を多めに入れたせいもあって、タルトフランベの周りにおこげが...
しかしこれが美味しかったんです!
野村シェフがおっしゃっていたのですが、「おこげ美味しいよね。ディンケルの元々持っているナッティーな香りがおこげになった際にも、ただ苦いだけでなく苦みという旨味になっているんじゃないかな」と。
「本当はもう少し焦げないようにしたかったんですが(笑)」
畑の脇にシロツメクサ
ディンケルの花
同じ想いの人が交わると、1+1が2以上になって廣瀬さんの畑で小麦となって実る。
麦畑でピクニックに参加された方、いつも廣瀬さんの小麦をお使いの方。
皆さんの「廣瀬さんの小麦が好き」って言う想いの輪が少しずつ広がればと思います。
あとは今年の収穫を待つばかりです。